条件づけがあなたを縛っている
あなたも知らぬ間にノミ化している!?
人生をより良くするためには目標をもつことが大事だと思います。
例えば、「皆行くから大学に行こう」という人と、「教師になるために大学に行こう」という人では、4年間という長そうで短い時間の使い方の濃密さが違います。
人生=時間と言っても過言ではないので、目標を設定することは、人生を濃くするとも言えます。
ところが、どのような目標を設定するかは、セルフイメージが決定しています。そして、セルフイメージを高く保つのは難しいのです。何故なら、私達は成長する過程で条件づけされているからです。
ノミの実験の話をお聞きになったことがある方もいると思います。
体長2mmのノミは約30cmジャンプする能力をもっています。このノミをガラスの容器(コップ等)に入れ、蓋をします。
ノミは何度もジャンプしますが、その度に蓋である天井にぶつかります。2分もすると、ノミは天井にぶつからない程度にしかジャンプしなくなります。蓋を外しても天井の高さ以上にはジャンプしなくなるという実験です。
自分に限界をもうけてしまう心理
ノミの実験のように、経験に基づいて自分に限界を感じてしまう事を心理学では「学習性無力感」と言います。学習性無力感とは、
長期にわたってストレスの回避困難な環境に置かれた人や動物は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという現象
WikiPediaより
です。
これは、心理学の「オペラント条件づけ」という理論を使った実験になります。オペラント条件づけとは、
報酬や嫌悪刺激(罰)に適応して、自発的にある行動を行うように、学習すること
WikiPediaより
です。
つまり、何度も何度も天井にぶつかって痛い思いをしたノミは、自分にはこれ以上の高さはジャンプ出来ないと思い込まされてしまったということです。
私達人間も自分に限界をもうける、という具合に同じ事をしています。
産まれてから現在まで、「ダメだ、出来ない、やってはいけません、危ない、無理だ、静かにしなさい、迷惑をかてはいけません、言う事を聞きなさい、失敗したらどうするの」と言われ続けて、見事に条件づけられてきたということです。
故にセルフイメージはドンドン低くなってしまう傾向にあるのです。
悪い条件づけを受ける→学習性無力感を覚える→セルフイメージが低くなる→失敗を恐れる→目標をもたない→新しい事に挑戦しない→成長しない→人生が変わらない
という、悪循環に陥ってしまいます。
やる気を出すには小さな成功体験を積む
逆に、
・セルフイメージを高く出来れば、高い目標を設定出来ます。
・掲げた目標に見合うセルフイメージを持てれば、目標達成に向かう行動を取れるようになります。
セルフイメージを高めるには、小さな目標を達成することです。小さな目標を達成すれば、ドーパミンという脳の快楽物質が分泌されます。するともっと達成したいという気持ちになります。これを強化学習と言います。目標を達成する事で自信もつき、セルフイメージが高まるのです。
※「セルフイメージを高める方法」参照
そもそも学習とは、経験から学ぶことです。
<学習性無力感> やる→出来なかった経験→自分には無理
<強化学習> やる→出来た経験→自信→もっとやろう
条件づけによるセルフイメージの低下はなかなか手強いものがあります。しかし、それは思い込みなのです。
小さな目標の達成によって一歩一歩セルフイメージを高めていきましょう。
<参考文献>
脳を最適化すれば能力は2倍になる 仕事の精度と速度を脳科学的にあげる方法
結果を出せる人になる!「すぐやる脳」のつくり方
科学的に元気になる方法集めました