アナと雪の女王2 感想※ネタバレあり
アナと雪の女王2を観たので、気付いたことを述べてみたいと思います。
異端児には異端児のいるべき居場所がある
『アナと雪の女王』でアレンデールの女王になったエルサでしたが、2では第五の精霊として生きる道を選びます。
さながら、フォースに調和をもたらすアナキン・スカイウォーカー(『スターウォーズ』)的な役割を担います。
元々、他の人にはない力を持っていたエルサ。彼女には普通の人々とは違う生き方が待っていました。
一方で、アナはアレンデールの女王として生きることになります。
精霊の世界と人間の世界。
エルサとアナ。
という構図が完成します。
私はこれを観て、『おおかみこどもの雨と雪』のラストを思い出しました。
兄弟が自然の世界と人間の世界に別れて生活することになる点が類似しています。
自然の世界と人間の世界。
雨と雪。
という構図。
トイ・ストーリー4 のウッディも、多くのおもちゃが誰かの持ち物であることを願うなか、最後は自由を選びます。
持ち主のいない世界と持ち主のいる世界。
ウッディとバズ達
という構図。
私はここから、「異端児には異端児のいるべき居場所がある」ということに気が付きました。
異端児には、異端児にしかできない役目があるのだと思います。
マジョリティの中で、息を殺して生きるのではなく、ちゃんと居場所が用意されているというのは、マイノリティにとっては救いではないでしょうか?
心理描写が少ないと共感しにくくなる
エルサが第五の精霊として生きる道を選び、アレンデールの女王の座をアナに譲ります。
この場面で、アナが何の反論もしないことが不自然に感じました。
今まで、エルサと一緒にいることを願い続けていたはずのアナが、何の反論もせず、アレンデールの女王の座を引き継ぐことや、エルサが別居することに同意しています。
クリストフの歌が長いせいか、アナが変化を受容していく心理描写が描ききれていないと感じました。
そのため、どこか唐突な感じがしてしまいます。
ここから分かることは、人の共感を得るためには、心が移り変わる様を丁寧に描く必要があるということです。
以上、『アナと雪の女王2』を観て感じたことをお伝えしました。
〈参考映画〉
アナと雪の女王2