父の日に「父親殺し」について考える
父の日のプレゼント
本日2020.6.21は父の日です。
父の日のプレゼントに何を買ったら良いのか迷われる方も多いでしょう。私も、実のところ父が何が好きなのか良く分かっていません。
しかし、一つ言えることがあります。
それは、「父に会いに行く」「父にプレゼントを渡す」「父を気にしている」そのこと自体に意味があるということです。
私は地域のケーキ屋さんでケーキを購入し、実家に行きました。
あいにく父は仕事で不在でしたので、母にケーキを託しました。
会いに行くことに意味があると思っていたので、とりあえずケーキを購入しました。しかし、実のところ、父はそんなにケーキが好きではないと思っていました。
ところが、母曰く「大好きよ。」とのことで一安心といったところ。
夜に父から電話がきてお礼を言われたので、少し照れ臭かったです。久しぶりに少し話もできました。
なんとなく良いことをした気分です。
父親殺しができているか?
このように父の日に、父にプレゼントを渡せるのも、電話で話ができるのも、私が「父親殺し」を達成しているからだと、改めて感じました。
「父親殺し」とは、「子供は心理的に父親を乗り越えられなければ、大人になれない」という概念です。
私が勝手に、「自分は父を越えた。」と思っているだけですが、これが父親へのコンプレックス解消になっているのだと思います。
子供の手本になる
翻って、自分自身は子供にとって乗り越えるべき存在でなければなりません。
つまり、子供が「父親みたいになりたい。」と思える存在です。尊敬される存在でなければ、乗り越えるべき対象とは言えないのです。乗り越えるべき対象がなければ、子供は「父親殺し」を達成できないので、大人になれないということになってしまいます。
いつまでもネバーランドにいるピーターパンのように。
そこで、以下のようなことを心掛けたいものです。
・子供を外の世界に連れ出す。
・家族で食事をする。
・父親が家事をする姿を見せる。
・子供の呼びかけにきちんと反応する。
父の日に「父親殺し」について綴ってみましたが、「父親殺し」って奥が深いです。「父親殺し」については、樺沢紫苑氏の著書「父親はどこへ消えたか~映画で語る現代心理分析~」に詳しく書かれていますので、興味がある方は読んでみてください。
現在は絶版で入手困難なようですが、2020.8.1に「父滅の刃」というタイトルでリニューアル版が出版されます。是非こちをチェックしてみてください。
<参考文献>
父親はどこへ消えたか~映画で語る現代心理分析~