人付き合いって実は幸せになるために必要かも

対人関係は悩みの種だけど、幸福の種でもある

「嫌われる勇気」でもお馴染みの心理学者アルフレッド・アドラーは、

全ての悩みは対人関係の悩みである

と言っています。

人それぞれ悩みごとはあるでしょうが、悩みを突き詰めると、対人関係の悩みに行き着くのです。

それだけ対人関係というのは、私達にとって負担となっている部分があります。

しかし、幸福を感じさせてくれるのもまた、対人関係なのです。

スキンシップで幸福を感じる

人とスキンシップをとると、オキシトシンというホルモンが分泌されます。

明治大学法学部教授の堀田秀吾氏は、著書「科学的に元気になる方法集めました」の中で以下のように説明しています。

オキシトシンが増えると、ストレスが消えて、幸福感が増すと言われています。

たとえばハグしたり、頭をなでられたり、単純に会話をしたりするだけでもオキシトシンは分泌されます。幼児教育の分野でも、親子間のスキンシップの有無が子供の性格に大きな影響を及ぼすことが知られています。

精神科医で作家の樺沢紫苑氏は、樺チャンネルというYouTube動画で、

20秒間ハグすることで、オキシトシンが分泌される

と仰っていました。

堀田氏は著書の中で、ハグしたりするような人がいなくても、指圧マッサージを受けることによって、セロトニン(心の安定などに影響する脳内物質)やドーパミン(幸福感に影響する脳内物質)を増やせるという研究結果も紹介しています。

落ち込んだ時に肩をポンとたたいてもらったり、背中をさすってもらったりすると何だか落ち着きますよね。あれは、上記のような作用が働いていたのだと思います。

また、動物と触れ合う事でもセロトニンやオキシトシンは分泌されます。アニマルセラピーなどが知られていますね。

人助けは自らを幸せにする

そして、

人は自分のために何かするよりも、他の人のために良いこと(「向社会的行動」といいます)をして、それを達成できるとハッピーになる

という研究結果もあるようです。

他人のために良いことをするというのは、言い換えれば、相手のために自分の時間を使うということです。相手に時間を投資することで、単純接触効果(ザイオンス効果)が働き、相手との信頼関係をも築くことが出来ます。

人間という字のとおり、人は人の間で生きる動物です。対人関係が悩みになる一方で、幸福にもなります。

人間にとって対人関係が全くないというのは、幸福への道を狭めることになりかねません。

一人でいるのが気楽という方も、考え方を少し変えると、新たな気付きがあるかもしれません。

<参考文献>

科学的に元気になる方法集めました

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