教わる姿勢
守破離を身に付ける
私達は教師、師匠、上司、先輩などから勉強や仕事のやり方を教わる事があります。
特に春は、入社したり、部署の異動などで、他者から仕事を教わっている方も多いと思います。
誰かに何かを教わる時に覚えておきたい原則があります。
それは、「守破離」です。
精神科医で作家の樺沢紫苑氏は、著書『ムダにならない勉強法』の中で以下のように説明しています。
「守」は、師についてその流儀を習い、その流儀を守って励むこと。
「破」は、師の流儀を極めた後に他流を研究すること。
「離」は、自己の研究を集大成し、独自の境地を開いて一流派を編み出すこと。
そして、守である基礎を徹底的に学んだ人は、その後の成長が圧倒的に早いと言うのです。
自己流を焦ってはいけない
私はかつて、教わって間もないのに、自分の中の「こだわり」を捨てられず、師匠のやり方とは違う事をしたことがありました。
それで、師匠から「教えるの辞めようか。」とお叱りを受けてしまいました。
教える立場の師匠にしてみれば、
「教えてほしいと頼まれたから教えているのに。勝手な事をするなら、もう教えないから好きにしてくれ。」
という気持ちになられたのでしょう。
仕事を教わっているのに、
①自分のやり方に固執してしまう。
②「自分で考えてやらなければいけない。」という考えが浮かび、教わったことと違う事を試してしまう。
ということはありませんか?
でも、それは時期尚早。
まずは、教わった事をしっかりその通り実行して、基礎を身につける必要があります。
結局基本を身に付けた者勝ち
基礎がしっかり身に付いた上で、他の人はどうやっているかを研究する。そして、最後に自己流を編み出すという過程が、非常に大事になってくるのです。
また、『ムダにならない勉強法』では、何かをやり始める際、多くの人が基礎を教わらずに、いきなり自己流でやり始めてしまうと言うことも指摘されています。
基礎を学ばずに時間を費やしても成長はないし、挫折しやすいようです。
たった数時間でも基礎をしっかりと学べば、100時間近くも省略できて、その後の成長も早い。結局、数百時間は得するのです。あり得ない時間投資効率です。
と樺沢氏は述べています。
何事も基本が大事と言われますが、脳は効率が大好きなので、すぐに分かった気になってしまいます。
しかし、基本をないがしろにしてしまうと、その後成長しなかったり、挫折して時間をムダにしてしまうという結果に繋がりやすいので、是非「守破離」を意識して、まずは基本のマスターに全力を尽くして下さい。
<参考文献>
ムダにならない勉強法