姿勢、空間、行動を変えると見えない世界も変えられる

姿勢で気持ちが変わる

私達は思考、やる気、自信といった精神的な部分は、全て感情や気分が支配していると考えがちです。

しかし、感情や気分は自分でコントロールすることが難しいですよね。

そうは言っても、沈んだ気分を放っておいても、現状は好転しません。
そんな時どうするか。

そんな時は、物理世界に働きかけましょう。まずは、①体の姿勢を変えてみてください。

以前、心と体は一心同体という話をしました。体を動かせば、心も動き出すのです。

具体的には、
■頭の上に両腕を伸ばして立つ。
■背筋を伸ばして立つ。
といった体勢をとってください。

この様な体を開くポーズは、自信を生み出すと言われています。こうしたポーズは、パワーポーズと呼ばれ、高いパフォーマンスを発揮する効果があります。

体の姿勢によって、マインドセット(心の持ち方)を変えることができるのです。

また、パワーポーズを取ることで、生理学的に自信の表れであるテストステロン(男性ホルモンの一種)の値が増えます。

以前、ホンマでっかTVの植木理恵氏が、外国人の励まし方は日本人の励まし方と違うという話をしていました。

外国人は
チンアップ(あごをあげて)
背筋を伸ばして
チアアップ(声をあげて)
という具合に身体的に励ますそうです。

※2020.6.6追記
現在パワーポーズについては、再現性がなく、その効果が疑わしいとされています。
しかし、姿勢にはセロトニンという脳内物質が影響しているようです。セロトニンは精神を安定させる作用があります。うつ病の患者さんはセロトニンが枯渇しているとされていますが、セロトニンが枯渇していることで、姿勢も悪くなりがちの模様。逆に、背筋を伸ばすことでセロトニンを高め、気分を改善させることは可能なようです。

空間を変えると思考タイプも変わる

次に、②空間を変えてみましょう。

■広がりのある空間。例えば、屋外や天井が高い空間は、大きなテーマを考える場合や、アイデアを生み出す場合に適しています。
■閉ざされた空間では、具体的で細かく綿密な考えや思考を呼び起こすとされます。

やり始めれば、やる気が出る

最後に、③やる気を出したい時は、少しで良いから、まずやり始める事が大事だとされています。

やり始める事で、脳の作業領域が活発になり、やる気が出てくるのです。これを「作業興奮」と言います。

また、書くことについて、脳科学者の茂木健一郎氏は、[世界一自由な脳のつくり方]という本で、以下のように述べています。

 書くことについて、私がケンブリッジ大学で師事したホラス・バーロー教授は、「何を書いたらいいのかわからないのなら、とりあえず書いてみること。そうすればわかる」と言いました。

 これは、アウトプットの重要性、方法に関するポイントです。

 自分の内面にあることはアウトプットしてみなければわかりません。それは脳のつくりに関係します。人間の無意識には膨大な情報があるので、それらすべてに意識がアクセスすることはできませんが、書いているうちに(アウトプットしているうちに)次第に脳の情報が処理されていくのです。

書くという行動によって、自分が何を考えているかが発見されると言うのです。

以上のとおり、精神的世界を変えるには、物理的世界を変えると上手くいきます。

<参考文献>

スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール

世界一自由な脳のつくり方

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