「どういう人間になるか」が重要
テクニックよりマインドが大切
人は「何をするか」、「どうやるか」、「何を使うか」といったことを気にすることが多いと思います。
例えば、こうしたら幸せになれる、とか。こうしたらダイエットに成功する、とか。こういう風に話したら人間関係が上手くいく、とか。これをやったら成績が上がる、とか、、、、、、
これをやったら上手くいくんじゃないか?
これを使ったら上手くいくんじゃないか?
と、テクニックやノウハウに固執しがちになるのです。
しかし、本当に重要なのは、「どういう人間になるか」です。
どんなに優れた包丁があっても、その道のプロが使わなければ、真の価値は発揮されません。普通の人が、優れた包丁を使おうが、普通の包丁を使おうが、真の価値を見出すことは難しいでしょう。
人間関係においても、テクニックを使って表面上の関係を築くことが出来るかもしれません。しかし、長く続いて、困ったことがあった時に助けてくれる関係を構築するには、その人がどういう人間なのかが重要になってきます。
精神科医で作家の樺沢紫苑氏は、著書「ムダにならない勉強法」の中で、以下のように述べています。
技術は言葉で説明できても、「在り方」や「姿勢」は、言葉で説明できるものではありません。ですからそれは、見て、真似て、盗むしかありません。
ビジネスでいえば「マインド」です。ビジネスには、「ノウハウ」と「マインド」があります。初心者ほど「ノウハウ」や「具体的なテクニック」が大好き、「マインド」には興味がありません。しかし、重要なのは「マインド」です。「マインド」なしでは、「ノウハウ」を活用することはできません。あるいは、間違った活用の仕方をして失敗するだけです。
ロバート・キヨサキ氏の著書「キャッシュフロー・クワドラント」では、以下のように書かれています。(この本は、従業員、自営業者という存在から、いかにしてビジネスオーナー、投資家という存在になるかが書かれています。)
この著書の中で、ある講師の話が出てきます。
この講師は、BE(なる)-DO(する)-HAVE(持つ)という言葉を紹介します。そして、BE(なる)ことの重要性について説明しています。
「目標は、この三つの言葉のうち『持つ』の部分です。・・・みんな目標を定めると、次にそのために何かをやり始めます」・・・「理想的な身体がほしいと思ったとき、たいていの人はダイエットを始めたり、ジムに通い出したりします。そして、数週間はそれを続けますが、そのあとは前と同じフライドポテトとピザの食事に戻り、ジムに行く代わりにテレビで野球を見始めます。これが、『なる』ことを無視して『する』ことばかりに夢中になった例です。・・・「やせるために大事なのはダイエットそのものではありません。ダイエットを継続するためにはどんな自分にならなければいけないか、それが問題なのです。・・・その人の考え方が変わらなければ、どんなダイエットも効き目はありません
ロバート・キヨサキ氏自身も、
問題なのは「何をするか」ではなく、「どう考えるか」だ。・・・「どんな人間になるか」が大切だ。
と述べています。
つまり、『誰が』するか?が重要なのであって、『何を』するかは二の次ということです。
どんなに優れたノウハウでも、それを扱う人の『考え方』、『マインド』、『在り方』、『姿勢』が相応しくなければ意味がありません。
ただ、私は『する』も必要だと考えています。行動がその人を作り上げていくとも考えています。行動によって失敗するかもしれませんが、何もしなければ『なる』こともない。先ほどのダイエットの例で言えば、ジムに通い出したこと自体は成功なのです。
初めは、成功している人の『考え方』が出来なかったとしても、行動しているうちにその『考え方』が出来るようになるのだと思います。
ただし、同じ失敗を繰り返すのは無意味です。行動しながらも、自分が目標とする事柄を達成している人と同じ『考え方』が出来るように、『在り方』や『姿勢』を真似ていく必要があるのです。
<参考文献>
ムダにならない勉強法
金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント