美容院でコミュニケーション

髪を切ってもらいながら、コミュニケーション能力を鍛える

人には2つのタイプがあります。
「他人と一緒にいるのが好きなタイプ」と「1人でいるのが好きなタイプ」です。

私は後者に属しています。どちらとも良い面と悪い面があるでしょう。

他人と一緒にいるのが好きなタイプは、コミュニケーション能力があり、チームの推進役になります。反面、間違うと自己中心的になる可能性があります。

一方、1人でいるのが好きなタイプは、1人でいる時に集中して物事を推し進めます。また、内省し、自己対話も多いうえ、共感力があります。反面、コミュニケーションが苦手なところがあります。

もし、あなたがコミュニケーションに自信がないのなら、時間を投資すると良いでしょう。

例えば、美容院で髪を切ってもらう場面を想像してみましょう。美容院では、髪を切ってもらっている間、美容師さんと会話する必要があります。

髪を切る+コミュニケーション能力を鍛えられるので、かなり都合が良い場所ではないでしょうか。しかも担当が決まっておらず、毎回変わるなら更に面白くなります。

しかし、コミュニケーションが苦手な人ほど、きっと本や雑誌をずっと読んでいるでしょう。美容師さんと会話をする必要がないので楽だからです。

しかし、本を読むということは、「話しかけるなオーラ」を放っている事になります。

でも、それではその場の空気は硬いままです。美容師さんも仕事とはいえ、人間です。だから、わずかな時間でもお客さんとコミュニケーションを取ることで信頼を築こうとします。もし会話で場の空気がほぐれれば、きっと良い仕事をしてくれるはずです。

言葉のキャッチボールという言い方がありますが、会話することで信頼が築かれます。

そこで、本や雑誌を読まずに、相手との会話に時間を使う(投資する)と良いでしょう。

さて、ここで意識したいのが、相手との「共通の話題」を探すこと。何故なら、人は「共感」を求めているからです。

「そうそう、そうなんだよ〜。それ分かる〜」という感覚の時は、双方とも気持ちが良いものです。

恐らくこれは美容師さんの方からも仕掛けてくるでしょう。共通の話題の定番は天気の話題です。春なら花粉症の辛さも共通の話題になるかもしれません。

そして、最終的には「相手が興味がある事」を探り、それを話題にすることを目指します。なぜ相手の興味がある話題かというと、その方が相手の方から気持ちよく話してくれるからです。

具体的には、「相手の話を聴く」と「質問する」に集中するのです。

そして、時々自己開示(自分の事を話す)する。自己開示も信頼に繋がる要素です。何1つ自分の事を明かさない人は信用出来ないでしょう。

美容師さんから話を引き出せたら、こちらの目的を果たしたことになります。今度は、別の場面で同じように「共通の話題」と「相手が興味がある事」で会話を構築するのです。

同じ時間を過ごすと、信頼関係が深まる

また、人は単純に何回も会う人を好む傾向があります。これを心理学では「ザイオンス効果」と呼びます。

ここから分かる事は、「同じ時間を過ごす」ことが、信頼関係を深めるということです。つまりは、相手と一緒にいる事に時間を使うということです。

美容師さんと雑談をするということは、その時間は二人が同じ時間を過ごしていると考えられます。だから、信頼が築かれるのです。

少し話がそれますが、作家で精神科医の樺沢紫苑氏の著書「父親はどこへ消えたか」では、父親と子供の関係性を深めるヒントが以下のように書かれています。

・真剣に、そして全力で子供と関わる
・できるだけ、たくさんの時間を一緒に過ごす
・一緒にご飯を食べる
・共同作業をする

ご覧のとおり、信頼関係を築くには「同じ時間を過ごす」ことが重要であると分かります。

ただし、肩肘張って「よしコミュニケーション能力を鍛える!」とする必要はないと思います。何かのついでに、意識を変えて取り組む方が楽でしょう。

<参考文献>

父親はどこへ消えたか -映画で語る現代心理分析-

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